彼の話はとても不可解だね。
ここで言いたかったのは、「ほかの星とこの星とが違う」という確証が持てない限り、アステルは二本足の姿で視えない…ってことなんだ。
蝋人形師のファンタズマは誰よりもアステルを愛している。
だからみんなの姿がはっきりと見えるし、その姿を周囲に見せようとした。一緒に見て欲しかったんだ。
それで一人一人のアステルを寸分狂い無く再現した蝋人形をせっせこ館に保管し始めたってわけ。
僕から見たらぜ~んぶ同じにしか見えない星に、ご丁寧に名前まで付けながら、ね。
すごいだろう?
今まで誰もそんなこと思い付かなかったし、やろうともしなかったのにね。
(伝道師のファンタズマ)